骨盤について

骨盤とは、体の腰部を形成する骨部分の総称です。

骨盤には『腸骨』『恥骨』『坐骨』『仙骨(仙椎)』 の4つにわかれており、体の中央にて上肢と下肢を支える支柱の役割を果たしています。

他にも、大腸や生殖器、泌尿器などの内臓を保護したり、女性の場合は妊娠時に胎児を支える役割を担うなど、さまざまな働きを行っています。

骨盤は他の骨や筋肉と連動しているので、骨盤がゆがむ、ズレる、傾く、開くなどのトラブルを起こすと、他の身体機能に悪影響を与えてしまいます。

骨盤が歪むと全身が歪んでしまいます。

骨盤がゆがむと、体のあちこちに不具合が生じ、体調悪化につながります。

特に女性にとってはつらい症状が多いので、日頃から骨盤をゆがませないよう注意するようにしましょう。

骨盤がゆがむことによって起こるさまざまな症状を紹介します。

 

生理痛・不妊・肌荒れ

骨盤のひとつである仙骨の前には子宮や卵巣など、女性にとって大切な臓器が内包されています。

そのため、仙骨がゆがむと、子宮や卵巣に負担がかかり、ホルモンバランスが崩れて生理痛や肌荒れ、不妊などの症状を起こしやすくなります。

 

腰痛

腰椎がゆがむと、それに関連している背骨もゆがみ、腰痛の引き金となります。

腰椎は5つの椎骨で構成されていますが、腰痛の症状によってどの椎骨に不具合が生じているのか診断することができます。

 

便秘・下痢・冷え性

骨盤のひとつである腸骨には腸が乗っています。

しかし、腸骨が開いてゆるんだ状態になると、支えを失った腸が下垂してしまい、腸の働きが悪くなってしまいます。

その結果、便秘や下痢といった腸内環境の悪化を招きます。

また、内臓の働きの低下は冷え性の原因にもなります。

 

肥満

骨盤が常に開いた状態になると、腰回りが広がるため、通常より下半身が太って見えるようになります。

ただそう見えるだけでなく、実際に肉も付きやすくなるため、肥満になる可能性が高くなります

また、骨盤は後頭部にある『後頭骨』とつながっているため、骨盤が広がっていると顔の骨格が広がったりゆがんだりしてしまい、顔がむくんだり大きく見えたりします。

 

バストダウン

骨盤が広がると、それにともない、上にある肋骨が下がり気味になります。

すると、バストも下垂し、プロポーションが崩れてしまいます。

 

O脚・X脚

骨盤は大腿骨とつながっているため、骨盤が開き気味になると連動して足も外側に向きやすくなります。

すると、がに股になったり、O脚・X脚の原因になったりします。

 

不眠・イライラ

骨盤は緊張したり集中しているときに自然と閉じるので、常に閉じ気味の状態が続くと、不眠やイライラの原因となります。

わけもなくイライラしたり、寝付きが悪くなった場合は、骨盤がゆがんでいる可能性があると言えるでしょう。

 

 

歪みチェック!!

1、骨盤のゆがみチェック

次の項目を参照して、骨盤のゆがみ具合をチェックしてみましょう。


①ウエストのサイズに合せて選んだスカートやパンツ。これらをはく際、ヒップが入らないことがありますか?


②固い床の上に直に寝ると、仙骨が当たって痛いですか?
※仙骨:骨盤を構成する骨の一つ。腰椎から続く逆三角形の形をした骨。


③あお向けに寝て足の力を抜くと、足先の傾き方が左右で違いますか?


④お尻が飛び出したような体形をしているように見えますか?


⑤タイトスカートをはいて歩いていると、いつの間にかスカートが回っていませんか?


⑥ウエストのくびれの位置が左右で違って見えますか?


⑦お尻の高さが左右で違いますか?


⑧イスに腰掛けて脚を組んでください。左右、両方で試してみましょう。その時、どちらか一方が組みにくかったり、きつく感じたりしませんか?
※無意識のうちに同じ方向に脚を組んでしまうという方は、体が曲がって骨盤が歪んでいる証拠です。


⑨目を閉じて床に引いた直線の上を歩いてみてください。まっすぐに歩けていますか?
※どちらかに大きく曲がってしまった方は要注意です。かなり体がゆがんでいる証拠でしょう。